オススメ本　２０冊目　獄門島 - 現役書店スタッフ芸人カモシダせぶんの「本だけ」

現役書店スタッフ芸人　ウルトラトウフ　カモシダせぶん(紹介)の面白かった本を毎日紹介。

今回はー、前回の江戸川乱歩に引き続きー。古き良き怖き推理小説家の一人。

横溝正史の

獄門島～(おどろおどろしく)

この獄門島の主人公は、名探偵

金田一耕助っ。

僕が大好きなマンガ、金田一少年の事件簿の主人公、金田一はじめは、この耕助の孫という設定。

じっちゃんの名にかけてっ。

とはじめちゃん決め台詞を祖父の七光り感をだしちゃうぐらいの名探偵。

金田一耕介シリーズが出て来たのは日本の推理小説史の中でもかなり古いのですが

そんな中、この獄門島は

ごく最近に発表された

東西ベストミステリー100

東野圭吾や、宮部みゆきなどの現代の超推理作家の作品を抑え

一位

すげーーーー。

という事で、金田一少年の事件簿全巻持ってる僕は

初めて金田一耕助を読んでみました。

…

面白いっっっ。

お話は金田一の戦友の遺言「従姉妹の三姉妹を守ってくれ…」を聞いて、戦友の故郷、獄門島に行くのですが

そこでは、とある物に見たてられた連続殺人事件がおこってしまうんですっ。

その現場や人間描写の緻密さ、アメリカ帰りという金田一がこの時代で

科学的に推理するシーンがあって

圧倒されました。こんな昔の作品に科学捜査の描写があるとは…

横溝正史はミステリーの教科書みたいな本だなー。ほうほう。

と、思って読んでたんですが

最後のオチの犯人当てで

えっ…

度肝抜かされました。鳥肌たちました。

111年前に生まれた人間の書いた小説に鳥肌たった事に、また鳥肌が立ちました。

実写映画版での釣鐘のシーンなんかも凄かった…

発行が本当に、本当に古い小説なのに

新しいっ、こんな感情湧いた事が無いっ、と思わせる。

面白い怪奇小説、探偵小説といえばっ。と思わせる。

そこが、江戸川乱歩、横溝正史の凄い由縁なんだ。

それは平成育ちの今の子供達にも

江戸川コナン、金田一はじめというアイコンが馴染んでる事が証明になってます。